SoftEther VPN 家族間ネットワーク接続設定シートの準備ができましたので、まず、マスター側の設定を行います。
マスター側の設定
この記事ではネットワーク接続に必要な追加機能である「仮想レイヤ3スイッチ」と「仮想HUB(B)」を東京の自宅のSoftEther VPN Serverに設定します。
SoftEther VPNサーバー管理マネージャの起動
まず、マスター側のSoftEther VPN Serverパソコンで作業を行います。モデルケースでは東京の自宅となります。
物理的な作業はありませんのでTeamViewerなどでのリモート管理環境からも作業は行えます。
SoftEther VPN Serverパソコンで「SoftEther VPN サーバー管理マネージャ」を起動します。
「localhost(このサーバー)」を選択して「接続」をクリックします。
仮想HUB(B)の作成と設定
「VPN Server "localhost"の管理」が表示されますので、「仮想HUBの作成」をクリックします。
「仮想HUBの新規作成」が表示されます。
「仮想HUB名」ですが、どこのネットワークに接続されているのか分かるように「カスケード接続」する「仮想HUB」を同じ名前にするのがよいでしょう。
したがって「家族間ネットワーク接続用設定シート」の「B-9.仮想HUB名」を設定します。
と設定し、「家族間ネットワーク接続用設定シート」の「A-14.カスケード接続 仮想HUB名」に記入してから「OK」をクリックして閉じます。
「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。
今作成した「Tanaka-Osaka」を選択して「仮想HUBの管理」をクリックします。
「Tanaka-Osakaの管理」が表示されるので「ユーザーの管理」をクリックします。
「ユーザーの管理」が表示されるので「新規作成」をクリックします。
「ユーザーの新規作成」が表示されます。
「ユーザー名」は任意の名前で構いませんが内部的に使用されているものは「OK」がクリックできなくなります。ここでは「cascade」が使えないため「cascade1」としています。
「ユーザー名」と「パスワード」、「パスワードの確認入力」を入力します。
「家族間ネットワーク接続用設定シート」の「A-16.カスケード接続 仮想HUB ユーザー名」に「ユーザー名」、「A-17.カスケード接続 仮想HUB ユーザーパスワード」に「パスワード」を記入してから「OK」をクリックして閉じます。
「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。
「閉じる」をクリックして「ユーザーの管理」を閉じます。
「閉じる」をクリックして「Tanaka-Osakaの管理」を閉じます。
これで「仮想HUB(B)」の作成と設定は完了です。
仮想レイヤ3スイッチの作成と設定
「VPN Server "localhost"の管理」で「レイヤ3スイッチの設定」をクリックします。
「仮想レイヤ3スイッチの設定」が表示されるので「新規作成」をクリックします。
「新規仮想レイヤ3スイッチの作成」が表示されます。
「名前」は任意の名前で構いません。「仮想レイヤ3スイッチ」の名前を決めて「名前」に入力し、「家族間ネットワーク接続設定シート」の「A-18.仮想レイヤ3スイッチ名」にも記入します。
入力したら「OK」をクリックして閉じます。
今作成した「Tanaka-Family」を選択して「編集」をクリックします。
「仮想レイヤ3スイッチ"Tanaka-Family"の編集」が表示されます。
「仮想インターフェイスの追加」をクリックして2つの「仮想HUB」への「仮想インターフェイス」を追加します。
まず「仮想HUB(A)」への「仮想インターフェイス」を追加します。
- 仮想HUB <-- A-9.仮想HUB名:Tanaka-Tokyo
- IPアドレス <-- A-3.仮想レイヤ3スイッチ IPアドレス:192.168.2.254
- サブネットマスク <-- 255.255.255.0(固定値)
と入力してから「OK」をクリックして追加します。
次に「仮想HUB(B)」への「仮想インターフェイス」を追加します。
- 仮想HUB <-- B-9.仮想HUB名:Tanaka-Osaka
- IPアドレス <-- B-3.仮想レイヤ3スイッチ IPアドレス:192.168.1.254
- サブネットマスク <-- 255.255.255.0(固定値)
と入力してから「OK」をクリックして追加します。
2つの「仮想HUB」への「仮想インターフェイス」が追加されたことを確認して「閉じる」をクリックして閉じます。
作成直後の「仮想レイヤ3スイッチ」は停止しているため、今作成した「Tanaka-Family」を選択して「動作開始」をクリックします。
問題が無ければ「開始(動作中)」となるので「閉じる」をクリックして閉じます。
「開始(エラー)」となる場合は「仮想HUB」が「オンライン」になっていることを確認してください。
これで「仮想レイヤ3スイッチ」の作成と設定は完了です。
東京の自宅の作業完了
これで東京の自宅の「仮想HUB(B)」と「仮想レイヤ3スイッチ」の作成と設定は完了です。
「閉じる」をクリックして「VPN Server "localhost"の管理」を閉じます。
「SoftEther VPNサーバー管理マネージャの終了」をクリックして「SoftEther VPNサーバー管理マネージャ」を閉じます。
「家族間ネットワーク接続設定シート」の確認
これまでの設定で「家族間ネットワーク接続設定シート」の内容はこのようになります。
更新日:20XX/XX/XX
作成者:ネットワーク(A):東京の自宅機能:マスター(仮想レイヤ3スイッチ、カスケード接続用仮想HUB)
管理者: 田中(父)
連絡先:
メールアドレス:
A-1.ネットワークアドレス:192.168.2.0
A-2.ブロードバンドルーター IPアドレス:192.168.2.1
A-3.仮想レイヤ3スイッチ IPアドレス:192.168.2.254
A-6.SoftEther VPN Server パソコンIPアドレス: 192.168.2.100
A-7.SoftEther VPN Server 管理者パスワード: XXXXXXXX
A-8.SoftEther VPN Server ダイナミックDNSホスト名:vpnXXXXXXXXX.softether.net
A-9.仮想HUB名:Tanaka-Tokyo
A-14.カスケード接続 仮想HUB名:Tanaka-Osaka
A-15.カスケード接続 仮想HUB パスワード:(自動設定)
A-16.カスケード接続 仮想HUB ユーザー名:cascade1
A-17.カスケード接続 仮想HUB ユーザーパスワード:XXXXXXXX
A-18.仮想レイヤ3スイッチ名:Tanaka-Family
ネットワーク(B):大阪の赴任先
機能:接続先
管理者: 田中(父)
連絡先:
メールアドレス:
B-1.ネットワークアドレス:192.168.1.0
B-2.ブロードバンドルーター IPアドレス:192.168.1.1
B-3.仮想レイヤ3スイッチ IPアドレス:192.168.1.254
B-6.SoftEther VPN Server パソコンIPアドレス: 192.168.1.100
B-7.SoftEther VPN Server 管理者パスワード: XXXXXXXX
B-9.仮想HUB名:Tanaka-Osaka
B-19.カスケード接続 接続設定名:
まとめ
これで東京の自宅のSoftEther VPN Serverの設定は完了です。
次回は、大阪の赴任先のSoftEther VPN Serverの設定を行います。
- [1 Gen]SoftEther VPNによる家族間ネットワーク接続環境構築(1)概要
- [1 Gen]SoftEther VPNによる家族間ネットワーク接続環境構築(2)要件の確認と役割の決定
- [1 Gen]SoftEther VPNによる家族間ネットワーク接続環境構築(3)必要事項の設定シートへの書き出し
- [1 Gen]SoftEther VPNによる家族間ネットワーク接続環境構築(4)マスター側の設定
- [1 Gen]SoftEther VPNによる家族間ネットワーク接続環境構築(5)接続先の設定
- [1 Gen]SoftEther VPNによる家族間ネットワーク接続環境構築(6)ルーティングの設定
- [1 Gen]SoftEther VPNによる家族間ネットワーク接続環境構築(7)スループットの測定
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